台湾


行天宮
所在地
中華民国(台湾)台北市内
解説
台湾にももちろんいくつも関帝廟がある。台北の「行天宮」は名前からはわからないが、有名な関帝廟なのである。大陸と同じく宋代の英雄岳飛も祀られている。 行天宮
現況
関帝廟ということで勇んで出陣したが、関羽の像すら拝む事はできなかった。一見ただのお寺であり、地元民が数多く参拝に来ていた。(96年7月)
交通
市の中心からはバスで行くのが一番便利。「行天宮」下車。台湾のバスは大陸とは違い地獄のこみっぷりはほとんどないので安心。降車したい時は車内にはりめぐらされているベルトをタッチすればOK!民権東路と松江路が交差する所にある。
関連武将
関羽


大渓劉備廟
所在地
中華民国(台湾)桃園県大渓鎮新峰里 劉備像
【劉備像】
劉備廟外観
【劉備廟外観】
解説
実在した日本人までもが神として祀られている台湾。そんな台湾には数えきれない程の廟があり、様々な神様が存在するが、ここは台湾唯一の劉備廟。有志により建てられたという。 孔明軍師像
【孔明軍師像】
現況
入口には“荊州”“白帝城”そして“三国聖地”の看板が掲げられおり、此処は大陸か?と思う程である。正殿にあたる昭烈殿には、劉備はもちろんのこと、関羽、張飛、趙雲、馬超、黄忠の五虎将が祀られている。左右には孔明軍師、劉禅、劉理、劉永もひかえており、まさしく三国聖地というにふさわしい地だ。主役の劉備より諸葛亮、関羽が目立っているのが少し気になるが、これからも三国聖地として頑張ってほしい。(10年11月)
交通
台北→桃園(ローカル列車)→大渓(5096バス)→四号橋(復興方面行き5104等バス)下車すぐ。台湾のバスは時刻表もしっかりとしており非常に便利だが、大渓⇔四号橋間のバスは本数があまり多くない。
備考 門票:なし / 塀:なし / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:路線バス / 地形:山あい / 見応え:台湾の三国聖地
関連武将
劉備


祀典武廟
所在地
中華民国(台湾)台南市内
解説
同じ台南市にある開基武廟=小関帝廟に対して“大関帝廟”と呼ばれている。その名にふさわしく台湾関帝廟の総本山なのである。創建は明代末。 祀典武廟
現況
台湾関帝廟の総本山というだけあって、かなり荘厳な感じを受ける。廟内にはお馴染み関羽・関平・周倉の像があるが、青龍円月刀を持つ周倉がかなりいけている。(2000年11月)
交通
台南駅から徒歩約15分。永福路上にある。
関連武将
関羽


開基武廟
所在地
中華民国(台湾)台南市内
解説
大関帝廟である祀典武廟に対して“小関帝廟”と呼ばれている。明代(1669年)に建てられただけあって古さを感じ、地元民の厚い信仰を得ている。 開基武廟
現況
祀典武廟と目と鼻の先にあるが、ちょっと狭い道の奥にある。規模は小さいが、歴史があり雰囲気はよい。御神体の関羽像もさほど大きくはない。(2000年11月)
交通
台南駅から徒歩約15分。祀典武廟より西側に約50m。
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関羽


大天后宮関羽像
所在地
中華民国(台湾)台南市内
解説
台南にある寺廟の中で最も古いのがこの大天后宮だ。まつられているのは海上の女神・媽祖。明末、鄭成功の子・鄭経が寧靖王のために王府を創建。王府の前殿がすなわちこの天后宮なのである。王府には関帝がまつられ、これが今日の祀典武廟となった。 大天后宮関羽像
現況
台南の二つの関帝廟を見終わってから大天后宮も“ついでに”観光。そこにはなんと凛々しい関羽の像が待ち構えていた!関羽は右殿の御神体を護るように配置されている。青龍円月刀がうなるぜ!(2000年11月)
交通
台南駅から徒歩約15分。開基武廟の隣。
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関羽


左営関帝廟
所在地
中華民国(台湾)高雄左営区
解説
高雄の市街地から北約10kmの左営区蓮池潭にある関帝廟。春秋閣の傍らにあり、ワンセットといえる。 左営関帝廟
現況
左営区蓮池潭は湖自体が立派な観光地となっている。他にも様々な廟が建てられており、関帝廟以外にも楽しめるはず。(2000年11月)
交通
左営站から徒歩約20分。蓮池潭のほとりに位置する。
関連武将
関羽


高雄関帝廟
所在地
中華民国(台湾)高雄市内
巨大関羽三人組。
解説
街の中心から少し離れた所に高雄関帝廟はある。格式はともかく、かなり造りの良い関帝廟には間違いない。関羽像の出来はピカイチ。 高雄関帝廟
現況
参拝に訪れる者も多く、高雄市民の絶大な信仰を集めている。“高雄関帝廟”と単純明快な名前、巨大ブラック関羽像(許昌春秋楼・関羽像の次くらいに大きい。)、駐車場にある赤兔馬…、全てのレベルが高く(?)他の台湾の関帝廟に比べてわかりやすいのもいい。(2000年11月)
交通
高雄市内にはあるが、市の中心から見て東のはずれ(中正文化中心の東側)に位置する。全然違う場所のお姉ちゃんも知っていたということは、高雄市民は誰でも知ってるということだ。今回はタクシーを利用した。
関連武将
関羽
三劉評価 三劉度10:数ある関帝廟の中でもかなりのレベルの高さを誇る。
見応え3:巨大関羽像がいい。大陸特有のちゃちな像ではなく立派な塑像だ。
遺跡価値1:はっきり言って関羽とは縁もゆかりもない土地。台湾関帝廟の総本山でもないし。
到着難易度1:タクシーを使わず、歩いていったら台湾の暑さにやられるかも。
地元密着度5:遺跡としての価値は低くても、信仰の的としての役割は極めて高いのが関帝廟だ。


屏東関聖帝廟
所在地
中華民国(台湾)屏東市
解説
この街には慈鳳宮という清代に建てられた外見が派手な有名な廟がある。関帝廟は規模は小さいものの、造りが似ている。 屏東関聖帝廟
現況
地図に記載されていた位置と実際の位置が違っていた為、市街地にあるにも係わらず捜索に1時間もかかった。おまけに地元民もよく知らず、関帝廟というより、ただの廟として認知されているのかもしれない。(関帝廟は全国各地にある為、特別な廟として意義は薄れている。)(2000年11月)
交通
高雄より屏東までは電車で約30分。屏東站から廟までは超絶ダッシュで約30秒。永福路にある。(迷ってんじゃねぇよ!)
関連武将
関羽


香港


文武廟
所在地
香港上環
解説
関羽は様々な神様を兼ねているが、ここでは"武"の神様ということが強調された名前になっている。関羽と対照的に"文"の神様として文昌帝が祀られている。だが、はっきり言って関羽がメインだ。近くには香港大学があり、学生も含めて全ての市民の信仰の的になっている。 文武廟
現況
文廟と武廟は別棟になっている。中は薄暗いがなかなかいい雰囲気をかもし出している。大陸・台湾の関帝廟と比べて敷地は狭いが、日本と同じくらいか。(1999年2月)
交通
地下鉄「上環」下車。南方向へ坂を登って行く。徒歩約10分。
関連武将
関羽


関公忠義亭
所在地
香港長州島
解説
1970年代に創られた新しい関帝廟。離島のこの地でも関羽は健在なのである。
現況
建てられてから30年も経っていないというだけあって、ピカピカの関帝廟だ。長州島は香港の離島の中ではかなり発展している。セントラルから30分に一本のペースでフェリーがあり、コンビニもある。そして海鮮料理が最高!ぼーっとするのにお勧めの島。(2001年5月)
交通
中環フェリー乗り場から長州島行きの便がある。所要約50分。長州島フェリー乗り場からは徒歩約10分の距離。文武廟と同じように階段を上りきった高所にある。
関連武将
関羽


タイ


ヤワラー関帝廟
所在地
タイ王国バンコクヤワラー地区 ヤワラー関帝廟
解説
1892年に中国から資材が輸送され建立された関帝廟。
現況
なんと本殿は建物の3階というちょっと変わった関帝廟。雑多な中華街らしい関帝廟である。(08年7月)
交通
MRTファランポーン駅から徒歩十数分。Soi Wanit 1と Soi Yawarat 23付近。
備考
門票:なし / 塀:あり / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:MRTファランポーン駅から徒歩 / 地形:中華街 / 見応え:完全に中華街に溶け込んでいる。
関連武将 関羽


チャオプラヤ関帝廟
所在地
タイ王国バンコク チャオプラヤ関帝廟
解説
この関帝廟には大中小3体の関公像がある。小は1736年福建から客家によって運ばれた。中は1802年、大は1822年のもの。外国の関帝廟の中ではかなり歴史がある。
現況
華僑が多いタイにも多くの関帝廟があるが、ここは恐らくタイで最大の規模を誇る。我々が行った時には楼閣の本殿は修繕中で入れなかった。ここから眺めるチャオプラヤ川の風景は非常に素晴らしい。(08年7月) チャオプラヤ関帝廟
交通
有名なワット・アルンから東約3kmのチャオプラヤ川沿い。川の南岸。
備考 門票:なし / 塀:なし / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:ワットアルンから徒歩 / 地形:川沿い / 見応え:チャオプラヤクルーズ中でも確認できる巨大さ
関連武将 関羽


三国芸苑
所在地
タイ王国チョンブリ(100 M.9, Tambon Pong, Banglamung, Chonburi) 三国芸苑・中央楼
【中央楼】
三国芸苑・関羽像
【関羽像】
解説
タイの華裔・鄭亮蔭氏の子女が、亡くなった「三国演義」好きの父親を記念する為につくりあげた三国志テーマパーク。中国、タイ両国の文化芸術を融合させて完成。
現況
個人で、しかもタイにこの規模のテーマパークを作り上げた気合と財力に敬服。中央の楼には陶器製の三国志人物が展示され、園内には関公亭がありタイ風の関羽像が祀られている。最大の見所は中国から輸入して作られた「三国演義」が描かれたタイル画。中国でもこの手の壁画はよくあるが、色鮮やかで完成度が高い。(08年7月)
交通
パタヤビーチから車で約30分。「Horse shoe point」という馬のリゾートの隣。
備考 門票:あり / 塀:あり / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:タクシー等 / 地形:リゾート / 見応え:タイにも三国志文化が根付いている!


ハジャイ関帝廟
所在地
タイ王国ハジャイ
解説
タイでも関羽は神様なのだ! 泰国ハジャイ関帝廟
現況
さすがの関帝廟もタイでタイ式かな?(99年9月)
交通
タイ南方ハジャイにある。ハジャイのバス停を利用したときに偶然発見。
関連武将
関羽


マレーシア


KL関帝廟
所在地
マレーシアクアラルンプール
解説
さすがは関雲長!華僑いるところに関帝廟あり! KL関帝廟
現況
クアラルンプール(KL)中華街の端にある。KLの中華街はかなり大きくレストランやホテルが並ぶ。中華街から帰る途中偶然発見したが、夜中であったため中に入る事はできなかった。(1998年2月)
先回から15年の時を経て再訪。昼に来てみると結構にぎわっている立派な関帝廟であった。本殿には金色百式タイプの関公像が御神体として祀られている。
尚、近くに肉骨茶(バクテー)を出している店があり、超美味!(2013年4月)
交通
KL中華街。LRTのパサール・セニ駅から徒歩圏内。
関連武将
関羽


韓国


東廟
所在地
韓国東大門旺山路
解説
朝鮮時代に建てられた韓国ソウルにある関帝廟。当時朝鮮に侵攻してきた日本軍を撃退したのは関羽の力だという伝説もある。 東廟
現況
韓国ソウルにももちろん関帝廟がある。御神体の関羽はわずかな隙間からしかのぞくことが出来ない。しかも薄暗く、どんな関羽かわかりづらい。写真はシャッタースピードを超スローにして撮影した為、肉眼で見るよりはっきりしているが…。(2001年11月)
交通
ソウル地下鉄「東大門」駅より東に約800m。旺山路沿い南側。
関連武将
関羽


ベトナム


士燮祠
所在地
ベトナムバクニン省
解説
嬴楼=ルイラウ(ハノイ市郊外)を居城としていた士燮を祀った祠。中国語では士王祠という。ベトナムでは士燮は教科書にも載っており、皆が知っている。巨大な牌坊(大門)には“南交学祖”と大書きされているが、これは士燮がベトナムに文字を伝え学問を奨励したことを指している。
大門の対聯にも士燮統治の偉業について記されている。
士燮祠対聯
【対聯】
現況
ベトナム語で士燮はSiNhiep=シーティェップと言う。(現地ではセーイップと聞こえた。)ベトナムではさぞ尊敬されているはずだが、祠の前は超絶元気のいい子供達のサッカー場になっていた。
とは言え、さすがは地元で愛される士王の祠。その牌坊(大門)は中国では見たことがないくらい立派な出来栄え。(09年1月)
士燮祠
【士燮祠】
交通
ハノイの北東約30km。有名なザウ寺(延応寺)から道をまっすぐ進めば到達。(恐らく東方向?)5km圏内。ザウ寺は204番のバスが通っている。
備考 門票:なし / 塀:あり / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:ベトナムでは車をチャーター! / 地形:平地 / 見応え:牌坊(大門)の出来栄えが特に素晴らしい!
関連武将 士燮


士燮墓
所在地
ベトナムバクニン省 士燮墓
【士燮墓】
士燮墓石羊
【士燮墓石羊】
解説
士燮の墓。(ベトナム語ではDen SiNhiep)士燮は90歳まで生きており、更にかの「神仙伝」には一度死んだ後に蘇ったという話まで載っている。
現況
石羊があるので中国風と言えるが、墓碑の後ろに塚がある一般的な中国の墳墓とは多少雰囲気が異なる。これがベトナム風なのであろうか。
とにもかくにもベトナムに三国志の群雄の墓があるというのは何だか不思議だが、士燮らしいと言えばらしい。(09年1月)
交通
士燮祠の裏。
備考
門票:なし / 塀:あり / 土産物屋:なし / 推奨交通手段:ベトナムでは車をチャーター! / 地形:平地 / 見応え:ベトナム風の墓!
関連武将 士燮


士燮墓石羊
所在地
ベトナムバクニン省 士燮墓石羊
【士燮墓石羊】
ザウ寺
【ザウ寺】
解説
現在、士燮墓の前には石羊が一つしかない。元々は2体あり対をなしていたが、もう一体は墓から少し離れたザウ寺の中にある。
現況
写真を比較すれば明らかだが、士燮墓前の石羊とザウ寺内の石羊はうり二つ。対をなしていた石羊がなぜ別々になっているのか理由はわからない。ザウ寺も士燮に何らかの関連がありそうだが、知識も情報収集の手段もないのが悔しいところ。(09年1月)
交通
ハノイ市内からザウ寺まで204番のバスが通っている。1時間もあれば着く。
備考
門票:あり / 塀:あり / 土産物屋:あり / 推奨交通手段:ベトナムでは車をチャーター! / 地形:平地 / 見応え:この石羊、かなり可愛い
関連武将 士燮


義安会館
所在地
ベトナムホーチミン市チョロン地区
解説
チョロン地区は18世紀後半に多くの華僑が移住してきたのが始まりで、ベトナム最大の中華街となった。しかし1970年代、中越紛争によって華僑が迫害されチョロンも活気を失った。ドイモイ政策によって経済発展が著しい近年は活気を取り戻している。
義安会館は福建省出身のクアン・チ氏族によって1872年に建立された関帝廟。
現況
チョロン地区の寺廟はどれも“〜〜会館”という名前になっており、一見どの神をまつっているかわからない。多くの寺廟のうち半数が海の女神天后を、半数が関帝をまつっている。(中には両方まつっている寺もある。)
義安会館はチョロン最大の関帝廟であり、寺としての雰囲気も非常によい。御神体(関羽、関平、周倉)はガラスケース内におさめられている。(2003年2月)
交通
チョロン地区グエンチャイ通り(ホーチミン市中心ベンタインマーケットより徒歩約1時間)
関連武将
関羽
義安会館御神体
義安会館赤兎馬像
ベトナム式線香
おなじみ関羽・関平・周倉の像は
ガラスケースにおさめられている。
関羽の愛馬赤兎馬の木像もある。
ベトナムの寺廟ではよくみかける“立体的吊
式線香”。1ヶ月は燃え続けるとのこと。

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